皇帝が提案したのは、紅と同様の一対一の勝負だった。
「両軍の代表である貴様と俺、一対一の剣の勝負だ。勝った方がこの地の覇者となる。敗者は勝利国に何があっても服従する。どうだ、妙案であろう?」
「……」
分の悪い賭けだった。
皇帝は紅をも倒した男だ。
そして私は、紅との鍛錬で彼とはいつも引き分けだった。
紅と互角の私。
論理でいけば、勝ち目はない。
しかし。
…私は静かに目を閉じる。
私は一人ではない。
紅は、いつだって私の側でそよぐ風でいると誓ってくれた。
今だって、彼は私と共にある。
ならば、私は一人ではない。
私は紅と共に戦うのだ。
二人ならば…皇帝になど負けはしない。
「いいだろう」
私は頷いた。
「戦乙女の名の下に、その勝負受けて立つ!!」
「両軍の代表である貴様と俺、一対一の剣の勝負だ。勝った方がこの地の覇者となる。敗者は勝利国に何があっても服従する。どうだ、妙案であろう?」
「……」
分の悪い賭けだった。
皇帝は紅をも倒した男だ。
そして私は、紅との鍛錬で彼とはいつも引き分けだった。
紅と互角の私。
論理でいけば、勝ち目はない。
しかし。
…私は静かに目を閉じる。
私は一人ではない。
紅は、いつだって私の側でそよぐ風でいると誓ってくれた。
今だって、彼は私と共にある。
ならば、私は一人ではない。
私は紅と共に戦うのだ。
二人ならば…皇帝になど負けはしない。
「いいだろう」
私は頷いた。
「戦乙女の名の下に、その勝負受けて立つ!!」