ーー昼休み。


先生に頼まれて、教材運び中。

昔から頼まれたらなかなか拒めない私。


それにしても重たい!
何に使うんだろう、コレ…


七海は委員会、瑠伊は部活で手伝ってもらえなかった…



ヨタヨタと階段の踊り場まで来た時、
ドンっと誰かにぶつかった。



「あ、すみません!」

「いや、俺は大丈夫だけど。
あ!女神だっ…じゃなくて…
えーっと…佐野さん…だっけ?
手伝おうか?」


男子だ…
なるべく関わりたくない…

何で私の名前知ってるんだろ…
初対面なのに。



「大丈夫です。ありがとうございます」

「そう?じゃあ、気をつけてね」



そう言って男子は行ってしまった。


…あんまり覚えてないけど、かなりのイケメン君だったなぁ。

誰だろ?