ドアを開けると琴菜がいた。 「琴菜、昨日あんなこと聞いてごめん。琴菜の気持ち、考えてなかった」 「私も逃げたり、わがまま言ってごめんなさい。隆志さんの前でまた泣いてしまったらと思うと恥ずかしくて…」 そうだったのか。琴菜はあの時泣いたこと、まだ気にしてたのか。 「そんなこと気にしなくていい。俺の前では素直でいてよ」