朝起きると隼斗は居なかった。
代わりに置手紙が…

>俺バイトだから行ってくるわ
これ、合鍵だから、もし帰るならポストの中いれといて

「は~い…」

小さく呟きながら
あたしは今からどうするのか考えていた。

とりあえず美夕に連絡。

「…もしもし美夕?今日美夕んち行けるんだっけ?…うん。うん。…じゃあ3時に駅前ね、うん、じゃあ!」

どーしよ、3時まで暇。

今はまだ10時。
今から化粧、準備しても
11時。暇すぎる。

とりあえずバイトでも探しに行こうかな、と、街に行ってみる事にした。
昼の街は落ち着いていて
カフェとかもあるからだ。

いつも通りの化粧にいつも通りの服装。
そして荷物を持って、隼斗の家をあとにした。

街につくと夏休みだからか人が多かった。カップルも。
少し羨ましくて、場違いな気がしてならなかった。

とりあえずいろんなカフェを見て周り、
いちばん時給と条件の良い店をみつけた。

そこに入り、バイトの話をしていた。
面接は明日するから明日来てくれ。と言われて店を出ようとした所だった。

店の外に見たことのあるような人が通りかかった。

その瞬間あたしはなぜか走り出していた

息切れしながら追いついた。

「はぁはぁ…あの!」

あたしがそう言うとその人はぁ振り向いた

間違いなく。昨日の男だ。

「あ、あの!あたし昨日の…
覚えてますか?お礼が言いたくて…」

と言うと、男は納得したような顔で
「あ!昨日の子ね!可愛すぎてびっくりしちゃった。」
なんて言った。

私の顔は真っ赤。
顔を隠してると

「なあ。連絡先交換しない?
俺今は地味にいそいでるから、お礼はまた今度。ってことで!」

あたしは了解して
連絡先を交換した


「じゃ、手が空いたら連絡する」
そう言って彼は人混みの中へ消えていった。