その時。

あたしの目の前にいる女の人。

見たことあるような‥

って、


「唯衣先輩!?」

「ふぇぇぇーっ!?」


この変な反応をするのは、絶対に唯衣先輩だ。

振り返った唯衣先輩は、中学時代の面影が残ってて。


「えー! 浅海ちゃん!? 久しぶりだねー!」


あたしの名前を呼びながら微笑むこの人。

吉沢唯衣先輩。

2つ年上で、中学の時の先輩。

たまたま委員会が一緒になって、仲良くなった。

唯衣先輩が中学を卒業してからは疎遠になってて。

てっきり忘れられてると思ってた。