朝早くの教室。
入るのは私たち三人と、クラスの女の子3人組だけ
この3人は、よく湊と優里が仲良くしている子たちで頼んで早く来てもらったんだ
そう、わたしはクラスで二人以外の友達をちゃんと自分で作ろうと思ったから
自分で声を頑張ってかけよう…として昨日の夜、ワンフレーズ必死に練習したんだけど…
うまく、声がでない…
人は少ない、湊たちもいる、相手は女の子
だいじょうぶ、できるできる…
そう思うほど焦って声が出なくなる
女の子三人組は、何かあったのかと心配そうな視線を向けてくるけど
その視線が気になって気になって、
もう、負けそうどうしよう…
そんなとき、
優里と湊は背中をそっと押してくれて。
「頑張れ」
小さくひとこと。
それだけですこし気持ちが落ち着いた
それに、
(お守り…)
速水くんからのメッセージ
うん、よし、だいじょうぶ。
制服のポッケを、お守りをそっと押さえて
そしたらだんだん心が落ち着いてきた
ちゃんと言おう
「わたし、えと、もっとクラスの子と…
仲良くしたいの。だから…
友達に…なってください!」