「あれ、なに…してるの?」



速水くんに話しかけられた



今にも速水くんに飛びかかろうとしている手をさっと背中に隠して



違うの!と言おうとしたんだけど




あ、やっぱり声、出ないよね



さっきは驚きすぎたんだ



「もしかして、手紙の⁈」



速水くんがキラキラ笑顔で聞いてくる




そうだけど!そうなんだけど!



わたしなんかが関わっちゃダメだよこれ!


違う違う!違います!


…ほんとはすっごく手紙の相手にあいたかったし!



本当にあったらこんなことしたいとかいろいろ考えたし!



うん、って頷きたいけど!



手をブンブン振って、違うってことを…!


「でも、その手の手紙…お返事?じゃないの?」


私のバカ!両手で手、振ったら手紙持ってるのが分かっちゃうじゃんか!


こうなってしまった以上、嘘ついてもあれだよね…


もう、素直に正直に答えよう



頷いた、けどわたしが文通相手でがっかり…だよね


ちらっと速水くんをみてみると…



ま、眩しい!さっき以上にキラキラな笑顔!
そして…


手を握られた⁈




「俺、すっごく会ってみたかったんだ!

手紙、楽しいしどんな人かなって!」



手を取られてブンブン握手



うわわ…握手してる…



それに、



わたしの好きな人=手紙の彼=速水 空




ってことじゃん!



好きな人だし憧れの人だし…



爆発する…