手紙が、想いが、
理解がすぐにできなかった
あまりにも突然なそれは、
わたしの思考を奪っていった
「先に言いたかったのに、
伊織、言っちゃうんだもん
こういうのは、男からじゃない?」
少しからかいの混ざりに
投げかけられた声に
「え、…と、ごめんなさ…」
わたしは条件反射的に
謝ろうと
空くんの方へ、振り返る
そして、ぐいっと腕を引かれて
空くんへ、
空くんの想いに、引き寄せられる
再び溢れてたまった涙が、
はらりと、輝いて
わたしの後ろへ、飛んで行った
そのまま、ぎゅっと
私の体は空くんに包まれて
抱きしめられてるんだってはっきりわかるくらい
空くんは、強く、わたしを抱きしめる