お母さんの帰宅とともに、李亜さんは帰っていった


「伊織っ⁈どうしたのその頭‼︎」


お母さんはわたしの顔を見るなり叫んだ


びっくりするに決まってる
何年も切らなかった髪を、バッサリ切ったんだから


「えっ…と、頑張りたいことがあって、
その、気合い入れ、みたいな?」


その言葉を聞いて、お母さんはすごく驚いた顔をした


「…そうなの。


よくわからないけど、頑張りなさい。
応援してるわ。


髪型、似合ってるわよ」


昔のわたしにそっくりね


そう言って、お母さんは優しく微笑んだ


お母さんの言葉はあったかくって
安心して、
自然と笑顔がこぼれた