決めたらすぐに行動する


やっぱりこれって、大事だと思う


でも、きっと


今のわたしなら、この決意が揺らぐなんてこと


絶対にない


そう、断言できる


それほどに空くんの言葉が、わたしを動かした


どんなことがあったって
空くんのことが“好き”ということに変わりない


周りがどう言おうと関係ない


わたしは、空くんを見ていたい
一緒にいたい


…いいんだよね?空くん


この問いに答えるように、
腕のブレスレットがちりりと輝いた


…まだ、少し怖いよ


正直、昔の記憶がある限り
視線の恐怖は消えないよ


でもわたしは、
堂々、声を出して伝えたい






「…よし」


そう小さく呟いて
空き教室の教壇に座り込んだままのわたしはゆっくり立ち上がった


それから深呼吸


すって、はいた


冬の匂いと少し埃っぽい教室の空気を感じた


そして


パチン!


勢いよく、自分の頬を両手で叩いた


…やっぱり痛いね、この方法


前に、空くんに教えてもらったっけ


ネガティヴになっちゃうとき、どうしたらいい?って聞いたんだった


これを初めてやった時は、彼方先輩に見られてすごく恥ずかしかったっけ


思い出して、少し笑った


笑えるなら、大丈夫


「…頑張れ、わたし」


思わず自分に、エールを送った