いつもより早く学校にたどり着いたわたしは、図書室に行くことにした


…最初からこれが目的だったのだけど



図書室は空いているけど生徒は誰ひとりいなくて
いつもの図書室の先生だけがいた


いつもは、愛想悪いかなって思うような挨拶しかできないけど


今日は笑顔たっぷりのあいさつが出来たつもり


いつもの本棚
いつもの本


今日はわたしが手紙を挟む番


『いつも通り』が嬉しい


文通も、空くんに会うことさえ避けてきたあの期間はとても苦しかったから


だからこそ、『いつも通り』であることが嬉しい


また文通できるんだ…!


図書室の席について、手紙を書く


空くんと会って話すのも大好きだけど
こうやって手紙を書くのも大好き


どんな風に思ってくれてるのかな、とか
楽しんでくれるかな、とか


空くんのことを想いながら、伝えたいことを素直に、まっすぐ伝えられるから


今のわたしの声じゃ、まだここまで素直に、まっすぐには伝えられない


相手の気を伺いながら、考えて言葉選びをして、やっと小さな声で話せる程度だから


まだまだ、足りない