「…ぁ、の!」


「お待たせしました〜、…」


ちょうど話しかけようとしたところで、頼んでいたケーキとアイスティーが運ばれてきた


…うぅ、タイミング、悪すぎ
ちょっと、恥ずかしくて俯いちゃう


でも、めげません。頑張るって決めたんだから!


「あ、あのね…」


「伊織、食べないの?美味しいよ?」


またしても、空くんの声と被ってしまう


でも


顔をあげた時見えたのは、美味しそうにケーキを食べてる空くんの笑顔


胸がきゅんと、してしまって


「…うん、…いただきます」


すとんと、素直に空くんに従ってしまった


フルーツタルトは、生地が硬めで不器用なわたしには食べるのが難しかった


でも、とっても美味しくて


…自然に、笑顔になれちゃうなぁ


「…すごく、美味しい…!」


気づいたら口から感想があふれていて


目の前で満足そうに笑う空くんがとても素敵だった