がたんごとん


電車に揺られてとなり町へ


電車が進んで行くにつれて、周りの景色は少し緑が多くなる


乗客は全然いなくて、わたしたちは席に座れた


…この、空くんとの微妙な距離がもどかしい


ちょっと、距離を詰めようかな


なんて考えた時、電車はゆるゆると速度を落として


目的地に到着した


「すごい小さいとき、ここら辺に住んでたんだ」


空くんは、そう言っていた


今住んでるところには、小学校のとき引っ越してきたみたい


…空くんの隣で歩いているなんて、夢みたい


少し駅から歩いて、空くんオススメのカフェに到着


「たまーに来るんだよね、ここ。
美味しいから、期待してて!」


お店に入って、奥の方の席に2人で座った


落ち着いていて、おしゃれな空間にすこし緊張する


目の前に空くんがいるんだから、なおさらだ


空くんは、いちごがたくさん乗ってるショートケーキを


わたしは、キラキラしたフルーツタルトを注文した


…今日の目標は、自分から話しかけること


わたしからも、言いたいことが、話したいことがたくさんあるんだから


今日こそは、自分から頑張らなくちゃ