「おはよー!伊織ちゃん!
頼ってくれて嬉しいな」


土曜日の朝


わたしは、李亜さんにお買い物を助けてもらうことにした


李亜さんなら、空くんの趣味も分かるだろうし、
モデルさんだから、きっとファッションとか詳しいはず


「ごめんなさい…付き合わせて、しまって」
「こないだ散々ごめんなさい言ったでしょ?気にしないで!」


李亜さんは、すごくフレンドリーで話かけてくれるからなんとか会話が成立した


こんなにいい人なのに
わたし、ひどい勘違いしちゃった…


やっぱりすごく申し訳ない気持ちでいっぱいになる


だけど李亜さんはどんどんわたしの手を引いてくれて


2人で電車に少し揺られて、わたしの洋服探しが始まった


「空くんに、かわいいって、思ってもらえるように…して、ください…!」


わたしのリクエストはこれだけ


言うのはすごく恥ずかしかった


でも


「んー…でも空は伊織ちゃんのこと、だーいすきだから、何着ててもかわいいって言うと思うけどな」


なんて、李亜さんが素敵な笑顔で言うんだもん


もっと、もっと恥ずかしくって


すごく、嬉しい


もうすぐ冬なのに、体は熱かった