散々、手紙に何書くか悩んだけど、結局「ごめん」の3文字だけ書いた
急いで図書室へ走った
もう何週間、たったんだろう
「絶対返す」って、言ったのは俺だ
▤ ▥ ▦ ▧ ▤ ▥ ▦ ▧ ▤
伊織は待ってくれていた
そのことがとても嬉しかった
ぽろぽろ涙をこぼす伊織
…また泣かせちゃったな
「…好きなの」
突然の伊織の言葉
これは、すごく動揺した
「俺もすきだよ」
自然と口から出た
でも、俺はごまかした
まだ、だめだ
俺も、伊織を泣かせない、笑顔にできる男にならないとまだ、この言葉は言っちゃいけない
伊織も変わろうとしてる
俺も頑張らないとな
久しぶりに、伊織の笑顔を見た
やっぱり、伊織は笑顔が似合う
心がなんだかドキドキする
「待っててくれてありがとう」
返って言葉は
「…来てくれて、ありがとう」
今日一番の笑顔と一緒に送られた言葉
…どんどん伊織が心の内側に入ってくる
好きだ
小走りで隣に来てくれた伊織がすごく可愛くて、心拍数が上がる
握った伊織の小さな手は、あったかかった