速水 空side


人に言われて、やっと気付いた


伊織を傷つけてしまったことを


あの最後の手紙がとどめだ


最初はただ嫌われただけかと思った


でも、違う
手紙の最後の文


「好きでした」


どんな気持ちで、伊織はこれを書いたのか…


すぐに伊織を迎えに行くべきだ


でも、どう伊織に声をかければいいか分からなくて


ズルズル時間が過ぎていった
…なんか、女々しいな俺


部活に行く気にもなれなかった
もちろん、彼方にいろいろ言われた


あの先輩は優しすぎるんだ
本当にいい先輩に巡り会えたと思う