とっても小さい声だった
でも、物音一つしない夜の学校ではばっちり相手に届いているだろう


言ってしまってから、気付いてももう遅い


…な、何言ってるんだわたし!ばか!
言いたいこと、考えてあったのに!


さらに、わたしは最後の手紙で告白まがいの事をしていたことを思い出す


どうしよう、すっごく恥ずかしい
速水くんこと、見れない
「好き」なことに違いはないんだけど違うの!


「…俺も好きだよ」
「…え?」


お互いに顔を合わせて見つめ合う
速水くんは、言ってしまったというように赤い顔をしていて、私もきっとそう


…は、速水くんに好きって言われた!
好き、だって、どうしよう


でもわたしはちゃんと、「こんなポロっと出ちゃった」、みたいな形で告白したくはなくって


ちゃんと、自分でまっすぐ告白したい


だから、なんとか言い訳を考えることにした