「お、お前人待たせてるのか?」
「そう言ってるじゃないですか!せんせ!」
そして先生が私の方を向いて、大きな声で
「藤咲ーー、待ち人、来たぞーー!」
と叫んだ
廊下だから、すごく響くし恥ずかしい
というか、私が待っているのは速水くんであって、全く違う人だったら…
先生のばか!呼ばなくってもいいのに
そのとき
「藤咲…?…伊織⁈」
わたしの名前が大きな声で叫ばれる
あれ、知り合いだったかな?
またバタバタと足音がこっちに向かってくる
「…あれ」
ぼんやりした暗闇の廊下の中に大好きな人が見えた気がした
会いたすぎて、幻覚でも見えてるのかな