『明日も明後日もここに残りますからね、わたし』
そう先生に見せると、
「勘弁してくれ。こっちも家族が待ってるんだから」
と笑いながら返された
自分を待っててくれる人がいる、っていうのはいいなぁって思う
だから、わたしはちゃんと速水くんを待ちたかった
でも、もらった10分の猶予も、終わってしまった
…また明日、かな
先生に、目で‘帰ります’と挨拶して図書室を出た
また、明日!頑張ろう!
気合いを入れ直して、真っ暗な廊下を歩き始めたとき
バタバタと大きな音が聞こえた
暗闇に、大きな足音
残っている生徒はわたしだけ、だよね
…ち、ちょっと待って
音はどんどん大きくなってきて、こちらに近づいてきてるようにも感じる
すごく、怖い…!
待って、なになに⁈七不思議とかの類い?おばけ?
…あ、でもおばけは足がないっけ
急にパニックになって、先生に助けを求めようと図書室の方へ振り返る
バタバタ、バタバタ
そして…