「佐伯さん!佐伯さんの娘さんって、凄いんですよね?IQ250でしたっけ?羨ましーい!!!うちの子もそんな天才児が欲しかったー。」







そんな言葉を何回も聞いた。そのたび私は、うんざりしてた。私のお腹から生まれてきた子なのに………まるで自分の子供じゃないみたいに遠く感じることもあった。










そのうち、なんでこの子を生んだんだろ…?この子なんて生まなきゃ良かった……。って思うようになってきた。母親として、最悪なことを思うようになってしまっていた。










ある日だった。もう……うんざりって思ってた時に成美に言われた。










「お母さん、私このジャケットが欲しい!買ってよーねぇー?」








「ダメよ。今月これで目一杯よ。だいたい、アンタの学費が何円いると思ってるの?オシャレに興味もつ前に、学費払ってまで行ってる私立なんだから、もっと勉強しなさいよ。」










「……勉強……?勉強なんて、しなくても大丈夫じゃない!成績だって、学年トップよ!私は、IQ250あるのよ!」



さ0その言葉にピンときた。











「IQ250?それがどうしたのよ!勉強だけができればそれが一番だって思ってるんでしょ?もっと色んなこと学べるでしょ?」