リンリンリーン







「陽炎花魁。鈴がなってます。」





番頭が私を呼びに来た。




「今、行きます。」





そう言って、私は、陽炎になる。









自分の部屋を出て、今日の夜を過ごす部屋に行く。




そこに向かって歩いている間、番頭が話しかけてきた。





「今日は大企業の社長です。沢山金をとってきてください。」






私は、無言で歩く。






『金をとってきてください』






所詮、私は道具。





金を取るどうぐ…。