氷枕と薬、水、氷嚢(ひょうのう)をもって足早に寝室に入る。 「剛…?薬だよ。」 そう言うが苦痛に顔を歪めるだけ。 水を飲ませてから薬を飲ませようとしたが水すら、吐き出してしまう。 剛…。 私は水と薬を口に含み… 剛の震えてる唇に押し当てた。 剛は、飲み込もうとしない。 お願い。 剛。飲み込んで。 コクン… ゆっくり飲み込む剛。 安心したのも束の間、剛は気を失った。