学校に行くまでの道のり、自転車に乗りながらいろいろ考えていた。
当たり前の日常がちょっとしたきっかけで変わると、こんなにも人は変わってしまうんだ。
津川さん、今日、来なかったけど、大丈夫かなあ…
そういえば、メールの返事も着てないし…気、悪くさせちゃったかなぁ…
「・・・・・・・・・・・・はぁ。」
あたしは何度目かも分からない溜め息をつきながら、自転車を置き、学校の門をくぐり、教室へ向かった。
いつも通り、担任のおっさんの長ったらしい話に、もう1人の担任のネコが甲高い声を上げて大笑いしている。
そのHRの光景を見て時化てけいるクラス。
あたしは終わり時を見計らって教室に入った。
「おはよう~!!」
「おはよう~那由~!!」
でも、どんなに時化ているクラスでも那由たちがいるからあたしはいられる。
こんな気分の時に、那由たちがいなかったら時化た教室になんか入れないけど。
「あれ、茉実は??」
「え、あんた、一緒じゃないの!?」
「だってあたし朝バイトだったからさ、茉実は置いてきた、家に。
それにお母さんにも言ってあるからちゃんと来れると思うけど。」
「華奈美~、茉実のこと、考えてごらんよ…」
「・・・・・・あ゛っ。」
あたしは慌てて携帯を取り出すと、茉実からの着信とメールがあった。
From 茉実
件名
本文
無理。迷ったぁ~。
遅刻する~!!
「ほら。」
「よぉーし!!茉実を迎えにいきつつサボるよっ!!」
「マヂで!?じゃあ、愛樹も誘うー!!愛樹~!!」