8時ですって!?
なんてことだ...。
いやでもまだ間に合う。

「下野くん!!!!ここどこ!!!!」

「いやだから、俺の家ですって」

「そんなことはわかってるのよ!!!!住所住所!!!!」

「え?あぁ、高崎ですけど...」

終わった...
高崎からあたしの家まで約1時間。

「あの、先輩慌ててどうしたんですか?」

「門限が、8時半。あーもー間に合わない。どうしよう。」

「...泊まっていきますか?」

「...え?」

泊まる?
で、でも、お父様が男の子の家に泊まるなんて許してくれるわけが無い。
どうしようどうしよう...。
...あ!!!!萌!!!!

「電話!!!!」

ビクッと貴の肩が揺れる。

「あ、ごめん、脅かしちゃった?」

「だ、大丈夫ですけど、返事が電話ってどゆことですか」

呆れたように言う貴。

「ごめん。」

「ふふっ...。いいですよ。それより誰に電話するんですか?」

そーだ電話!!!!
ケータイ...ケータイ...あった。
あたしはバックの中からケータイを発掘して萌に電話をかけた。