「ふーん....」

「ふーん....。じゃなくて!!!!ほらいくよ!!!!」

「おわっ!!!!」

急に引っ張るなよ!!!!
痛いから!!!!
....と言いたいがあまりの勢いに言えない。
マジシスコン。

「姉ちゃんー!!!!」

と、叫びながらブンブンと手を振る馨。
あぁ、なんでついて来てしまったんだろう。
と激しく後悔する。

「あ、馨!!!!と、貴くん?」

ペコっと俺は頭を下げた。

「見てろよ、貴。あの2人やべぇから。」

「は?」

『おねがいしまーす』

と言う声がして試合が始まった。
この学校のテニス部は硬式じゃなくて軟式。
つまり、ソフトテニスだ。
そう、ソフトテニスの筈なのだ。

ーーパコン

ーーシュッ

千先輩と、萌先輩はペアらしく、いろいろ違った。
何が違うっていったらもういろいろ違った。
ボールの速さだったり、守備範囲の広さだったり。
馨がやばいって言った意味がわかった。

「姉ちゃんと千ねぇは全国でもトップクラスのプレイヤーなんだよ」

と、後で馨が教えてくれた時にはもう声が出なかった。
そんなことを言ってる馨も陸上で全国トップの選手だったりする。

....そして俺は....。

「まぁ、部活見学きたけど、どーせお前はあれだろ?」

といって、馨が指をさしたのは....

弓道だった。