大空はまだ不安そうな顔でこっちを見ている。
「ねぇ、もう22時過ぎてるの気づかなかった?俺のとこの会員ならやや分かっててとーぜんなんだけど学生は22時過ぎててもチェックインしないでロビーにいてはいけないんだよ。」
「へぇ、じゃあ外に出るわ。おい大空、行くぞ早く歩けよ。おい、バイク外に用意されてるんだろうな」
五十嵐大輝が大空の腕を引っ張った
大空の腕を引っ張った
大空の腕を引っ張った
大空の腕を引っ張った…
マジで…コイツ…
頭の中でブチ、と何かが切れる音がした。
「ねぇ、さっきから汚いよ?だれの腕触ってると思ってんの?」
気づいたら大空の腕を引っ張り返し、走っていた
ロビーの裏口から外へ出て階段を降り、駐車場へと向かう。
「む、向井さん!?」