【完】私の彼氏は転校生。


そして年が明け、家でまったりくつろいでいた。
すると、お母さんが真剣な顔をして私の部屋に入ってきた。


「立夏、ちょっといい?」


「うん」


私はリビングに行って、椅子に座った。


「実は……お父さんも私も仕事の関係で半年ぐらい出張しなくちゃいけなくなったの……。それで、明日からお隣の藤野さんの家に泊まることになったの。藤野君、一人暮らししてるらしいわよ? だから安心してね? 家事できると思うし……もう藤野君OKしてくれたし」


え。


……ぇえええええ!?!?


こうして、私と悠太の同棲生活が始まった。






翌朝、悠太の家に行った。


「あ、立夏! おはよう! これから半年よろしくな!」


「うん……」


「じゃ、2階の部屋に荷物置いてきて! これから朝飯作るから」


「うん……え? 悠太料理できるの!?」


「できるよ? カレー、ハンバーグ、味噌汁、ご飯とか。とにかく、荷物置いてきて」


「あ、うん!」


私は2階に上がって部屋に荷物を置いた。


まったく、2人とも勝手に決めて……


もう中学生だから留守番ぐらいできるもん!


そう考えていると、悠太が部屋にきた。


「立夏! もう朝飯作り終わったからリビングきて!」


「うん! わかった!」


そう言って私はリビングに行った。






すごい……!
悠太、こんな料理できるなんて……!


テーブルには、ご飯、味噌汁、ハンバーグが湯気をたてている。しかもちゃんと2人分作ってある。


「さ、食べるよ、席ついて!」


私は急いで椅子に座った。


「「いただきます!」」


まずはご飯を食べてみた。


……!すごい米がもちもちしてて美味しい……!
しかもハンバーグも味噌汁も美味しい……!


「悠太すごいね! プロが作ったみたい……!」


「あはは! 俺のこと、惚れ直した?」


「うん……!」


「そっか♪ 俺達が同棲していることは誰にも言わない方がいいよね?」


「うーん……あ、舞と滝川には言ってもいいよ!」


「あぁ、わかった! 今日も学校だから早く出なきゃな」


「あ、そっか……。じゃあ食べ終わったし、部屋に戻って制服に着替えてくるね!」


そう言って私は私の部屋に戻った。






はぁー……


すごかったな、朝食……


っていうか、2人で……しかも男と1つ屋根の下で半年も一緒に暮らすなんて……


絶対何かあるよね……!


そう思いながら制服に着替えていると、ドアが開いた。


「立夏ー! 準備でき……っ!!」


悠太が部屋に入ってきた!悠太は着替えている姿を見て、すぐに顔が赤くなった。


「うわあぁぁぁぁっ! ごごごごごめんっ!」


そういって悠太はドアをすぐに閉めた。


今になって思った。
私……


悠太に……!


下着姿を見られた……!!


「きゃぁぁぁぁ!」






〜悠太Side〜


食器洗いを済ませ、制服に着替え終わった俺は、立夏がいる部屋にいき、呼びにきた。


「立夏ー! 準備でき……っ!!」


ドアを開けると、下着姿の立夏がいた!


「うわあぁぁぁぁ! ごごごごごめん!」


俺は、すぐにドアを閉めた。


そのあと立夏の部屋から


「きゃぁぁぁぁ!」


という悲鳴が聞こえた。


なにしてんだよ、俺……。普通ノックぐらいして入るのに……!






〜立夏Side〜


私はなんとか学校に着いた。


そのあと、悠太が教室に入ってきた。


私はさっきのことを思いだし、恥ずかしくなって教室を出ていった。そして、全く使われていない教室に入った。


はぁ〜……


どうしよう……悠太と顔あわせられないよー!


そうして考えてるうちに、だんだん眠くなってきて寝てしまった。









――あれ?ここ……どこ……?


目が覚めた私は自分が今どこにいるのかわからなかった。


あ、そうか、寝ちゃってたんだ……。


周りをみると、私の隣に悠太が寝ていた。


え!?悠太!?なんで……?


そう謎に思っていると、悠太の目がパチッと開いた。


私はなぜかこの教室から出ようとした。
その時、悠太が私の腕を掴んできた。


「……今朝は……ごめん……」


悠太は今朝のことを謝ってきた。


「ううん……大丈夫……悠太だったからよかった……」


「俺だから……? 俺には下着見られてもいいってこと……?」


「えっ、うん、まあ……私の彼氏だし……?」


「じゃあ今ここで……ヤっちゃう? 誰にも見られないし」


!?!?!?


「えっ、ちょっ……まって、心の準備が……っ」


悠太は私を押し倒し、ディープキスしながら私のブラのホックを外し、胸をさわり……


あの夢と同じようにされた。








そして夕方の5時、やっと家に帰った。


私はそのまま、自分の部屋に戻っていった。


……悠太と……しちゃった……しちゃったよ!!!!!


中には出されなかったからよかったけど……


ビックリした……


悠太ってあんなにエロかったっけ……


発情期だから……?


すると、携帯にメールが1件届いた。


『立夏へ。

夕飯作っておいたからさめないうちに食べておいて下さい。

俺は頭を少し冷やしに出かけてきます』


と書かれていた。


会いづらいと思って、わざわざメールで……?


優しい……


不器用で少しエロいけど、


そんな悠太も


「好きだよ……」






私はリビングに行って、オムライスを食べた。やっぱり美味しい……


夕飯を食べ終わり、宿題を終わらせて日記を書いて、お風呂に入った。


「はぁ……疲れたな……。冬休みはすぐに終わっちゃったし、今日なんて……私……悠太と……しちゃったし……」


もうそろそろ出ようとしたら、頭がくらっときて倒れて意識を失ってしまった。



――……。


私が目が覚めた時、隣に悠太がいた。


「――あ、立夏!? 目覚めた!? 俺が誰だかわかる!?!?」


悠太は私が起きた瞬間に話しかけてきた。


「悠太……? 私……何してたの……?」


悠太は泣きそうな顔で言った。


「お風呂でのぼせたんだよ……。家に帰って部屋に行ってもリビングに行ってもいなかったからお風呂にいるのかなって思って……『立夏ー』って何回呼んでも返事がないから、しょうがなく見てみたら……」


そうだ、私のぼせたんだ……!