「…あと10センチ」 …はい? 「なに…?」 蓮が少しずつ近づいてくる。 近いんですけど…! 「…いや、8センチだな」 何がですか!? 「ちょ…!!」 まさか…キス!? あたしはギュッと目を閉じた。 「…あと8センチ左にずれていれば、あのシュートは入っていた」 …へ? 目を開くと、蓮はあたしの左隣に立っていた。 「…気にしてること言わないでよ」 そのことで落ち込んでここにいるのに…!