「来週から一人暮らしをしなさい。もう場所は決まってるから。」
はっ?
一人暮らし…?
来週から…一人暮らしを?
「お、お父さんそれどういうこと?」
「この家は売り払う。」
「どうして?」
「お父さんの仕事はわかってるだろ?」
「デザイナー…」
「お母さんの仕事もわかってるだろ?」
「助手」
「お父さんとお母さん、海外で仕事をするんだ。」
口があく
か、い、が、い。
「私もいくよ。一人なんか嫌だよ」
「考えたんだ、お父さんも。でもお前は学校があるだろ?まだ2年も。卒業してから海外へきなさい。」
「そんな…」
「ごめんね…梨衣菜」
お母さんはゆっくり私の隣に来て頭を撫でてくれた