私はうつむきながら答える。

「ねぇ、孤舞」

「なーに?」

はっとして、顔を上げて、窪田くんの方を向く。

むにっ

「…ふぇ?」

「変な顔だな」

私の頬をつねってクスクス笑う。

「くほたふん、いひゃいよ!」

「ブサイクな顔だなぁ」

「ぶひゃいくいうな!」

「ブサイクだよ」

ふっと笑って頭をポンポンとしてくれる。

その仕草にちょっとドキッとした。

「あ、そうだ。連絡先交換しない?」

「連絡先を?」

「そう。孤舞、ここらへんで知り合いっていったら俺しかいないだろ?何かあれば駆けつけるし」

「じゃあ、交換しよっか!」

「ん、赤外線な」

お互いに連絡先を交換し合い、登録した。

また1人友達が増えた♪

ま、のんきに喜んでる場合じゃないか!

心の中でケラケラ笑いながら帰る準備をする。

「ホットミルク、ありがとう。私はもう帰るね」

「あぁ、家まで送るよ」

「いやいや、悪いからいいよ!」

「俺が送りたいだけだから、な?」

「……わかった」

「それじゃ、行くか」

気まずいかと思ったけど、意外とたくさん喋れて楽しかった。

中学校の時とかの思い出話もしたし。

ほんとにあの頃は今みたいに悩み事ばかりじゃなかったなぁ。

毎日笑い合ってた記憶しかない。

「ここだよ。送ってくれてありがとう」

「いえいえ。あ、明日空いてる?」

「え?空いてるけど…」

「なら一緒に買い物行かないか?」

「え?」

「ちょうど食器と服買いたくて。付き合ってくんね?」

「そういうことなら!」

「じゃあ!詳しいことはメールで知らせるから」

「うん!おやすみなさい!」