数年前
私が幼い頃。
私の村は何者かによって滅ぼされた。
犯人は分からない。
私は両親を亡くし、一人怯えていた。
両親の下敷きになっていたせいか、誰にも見つからなかった。
そんななか、あの人は現れた。
その人は自分をハーメルトと名乗った。
ハーメルトは怯える私の手を引き、私にルイナと名付けてくれた。
ハーメルトは私に色々なことを教えてくれた。
だから、私は彼を師匠と呼ぶことにした。
師匠は私に人の殺しかたを教えてくれた。
生きていくための術を……私に教えてくれた。
師匠は幼い頃からの師匠で、私の恩人だった。
師匠は私の親のような人で、私は彼が大切で、大好きだった。
けれど……ある時師匠は私の前から消えた。