がしかし、更に強力に展開されたコステリッツの防御シールドに阻まれ、行く手を失った触手は敢えなく消え失せる――。


このコステリッツとダークエネルギーの「やり取り」の間にも、アンテロッティは矢を射て、ローグは狂いのない射撃を続ける――。


独り、リンスロットは悦に入った表情で互いの攻防を俯瞰する――。


これが、リンスロット、アンテロッティ、ローグ、コステリッツを称して「欧州カルテット」のありふれた「ルーティーンワーク」――。


日本流で表現すれば「阿吽の呼吸」――。


互いの微妙な感情を感知し、心を合わせる――個人のスキルも高く強力――。


そんな魔法少女が四人も集まり大人達が危惧する欧州の事情を何となく肌で感じ、見えない重圧を受ければ「何とかしよう」という特有な感情が芽吹き、結束する――。


そう大人が期待、利用している事も、四人はとうにわかっている――特にリンスロットは「過剰」に反応する――。


しかして、リンスロット、アンテロッティ、ローグ、コステリッツのポーターであるシルフィ、ディアナ、ラインベルガー、プリミッツらも甲斐甲斐しく彼女達を支え、想いを統一する――。