大袈裟に疑問を呈し、きたるべき季節を想い、アンテロッティは意気込む――。
「なぁんて、小粋な会話を楽しんでいるけど、リンスロットはあれでりおんを気にしてる訳よ――それだけはわかって欲しい――」
「わたしはリンスやキャサリンの事、嫌いじゃないよアンテロッティ――こんな事になったのは、自分のせいだし――まして、さっきの出撃で四人を見ていたら、わたしなんて――」
「そう落ち込まないで、りおん――私達は日本で言う小学生時代からこの四人で組んでいたから、他の人が入り込む隙がないのかもしれないわね――」
蒼い髪をなびかせ、ローグが気遣う――。
「鏡花が、欧州カルテットって言ってたでしょ――現状、ヨーロッパの魔法少女は四人しかいない――」
「カルテットぉ――つまり――」
「そう――リンスロット、アンテロッティ、ローグ、そして私だけ――」
独特なコステリッツの物言いが、欧州の切迫した「事情」を滲ませる――。
「北欧、東欧、全部ひっくるめてたったの四人だよ――かつては各国最低一人は魔法少女がいたってのに――淋しいもんだねぇ――」
瞼を閉じ、両手を広げてアンテロッティが嘆いた――。