「そ、そうなんですか――」


「何だい何だい、りおん――私達クラスメイトなんだから、もっとフランクにならなきゃ――」


「にしても、この制服ってヤツには未だに馴れないなぁ――特にこのスカートが――」


尚もりおんを気遣いつつも、長身の躰をくね動かし、既に着崩している感のある制服を更に崩し、スカートの内部に空気を取り入れるアンテロッティ――。


「あら、私はこの制服、可愛いと思うわよ――」


「私も、日本の制服文化にちょっと憧れてた――」


そう言うローグとコステリッツを見ていると、外国人のある意味自由奔放さが、制服によって「拘束」されている図式も悪くないなどと、りおんの妄想は膨らむ――。


実際、その出で立ちが神々しくも校則の範囲内で各々アレンジを施し、楽しんでいる様にも見える――。


今も少女にあるまじき「下品」な仕草を続けているこの年齢でモデル体型のアンテロッティでさえ、普通のりおんにとっては自分よりも遥かに制服を遊び、言葉とは裏腹に完璧に着こなしている――とも思える――。


「そうかぁ――」


「これ、冬服って言うんだろ――夏服になったら思い切りスカートずり上げてやるっ――」