身構えているも、肩透かし――。


お馴染みりおんの「所業」から3日、監理局からの「御言葉」はない――。


退職の覚悟を決めていたりおんとステッキさんも、心の隅に小骨が引っ掛かっている妙な感覚を抱えながら、今日も帰り道をとぼとぼ歩く――。


クラスの雰囲気にしても、表面上はフレンドリーな対応と表情を醸し出してはいた――。


瞳が時折見せる、腫れ物に触る様な「本心」は別にして――。


しかし、ひばりとりおん以外のクラスメイト達は割り切りが早い――そんな目で見ていたのもせいぜい2日目までで、どんな処分が下されようとそれは当事者の問題と、ドライな日常を紡ぎ始めている――。


リンスロットとキャサリンの「夫婦漫才」も影を潜めた――りおんの一件及びひばりの仲裁役拒否宣言により、魔法少女対決は封印された――二人も覚悟は決めている様に見える――。


決着は以降、じゃんけん一発勝負へと改められ、現在まで一勝一敗――。


実は監理局から派遣されたお目付け役と噂される鏡花も、いつもの「涼しい」佇まいを崩さない――それが大人の黒く、かつ玉虫色の解決策を模索している裏の世界の風景なのだろうと少女達は敏感に感じ、訝しむ――。