「シルフィ――」
「ハンセンっ――」
切迫した声のリンスロットとキャサリン――。
ただならぬ念を感じた、シルフィ、ハンセンと共に防御シールドを発動させる――。
『うぐっ――』
りおんに「接触」した時、同じ言葉を同じタイミングで発する二人――。
じりじりと、中軌道外へ押され、堪えている両手が震える――。
「あなた、ちゃんとやっていますの――」
「当たり前だっ、こまっしゃくれ――そっちこそ、プルプル腕が震えてるじゃねぇか――」
詰り合う二人――。
少しでも気を抜けば、吹き飛ばされそうな、りおんのハレーション弾――。
「リンスロット、最大出力オーバーロードです――これ以上は持ちこたえられません――」
「キャシー、こっちもそろそろ限界だ――適当嬢ちゃんのあの野郎に一杯食わされたな――いや、ひばりと月下美人か――」
シルフィが焦りを現し、ハンセンはこの状況の仕組まれた意図を探り、勘繰る――。
「何故ですの――ゴールドスターのわたくしが、こんな――」
「また融通の利かない事、言ってるよ――こりゃぁ、吹き飛ばされた後の事を考えた方がいいかもなっ――」