ただし、息を呑む景色なのだが、男性目線を「配慮」しての為なのか、端麗なひばりの雰囲気とは裏腹に、意外にも肉付きのいい太股は「卑猥」に露出され、その筋の「需要」を満たす――。


無論、ほどかれた長く艶やかな髪は、ツインテールに変換されている――。




「ではりおんさん、お願いいたします――」


期待値が含まれた、ひばりの声色――。



どんな変身をするのか――リンスロットとキャサリンもりおんを凝視する――。



「な、なんかハードルが上がった様な――」


困惑し、呟くりおん――。


追加されるひばりの強制的な、「さぁ」という「優しい」視線――。





「喧嘩の仲裁とか、どうでもいいし――」


「お弁当を食べる時間を削られるのは嫌だけど――」



「ひばり様が、それを望むなら――」


目を閉じ、心と対話していたりおんは、意を決し、目を見開き、ステッキさんを天頂に掲げた――。






「ダイミダラーッ――」


「カムヒアーーーッ――」


勇壮なテーマソングに導かれ、りおんが魔法少女に変身する――。


あの二人は、ひばりの変身時以上にポカンと脱力し、ひばりは「さすがです」と言わんばかりに躰を捩り、目を細め、いやらしく緩めた口元から悦びの雫を垂らす――。