「ステッキさんっ――やっぱり音楽は重要だね――」


「その音楽を聴いて目を閉じれば、あのシーンが心のスクリーンに映り、再現される――」


「それに比べ、今のドラマや映画ときたら――ペッ――ヘドが出るっ――」


「りおん、何批判なんだ――早く本編を始めないと、読者様やファン様までも失うぞ――」


「私も色々忙しい、四六時中りおんのフォローもしていられないぞ――」


「えっ、それってどういう事――あーぁそうなんだ、10月秋アニメの本命、聖杯戦争の監督役の似非神父とか、繰繰る方が忙しくて、こっちは片手間って事かぁ――」


「ギクッ――い、いやぁ決してそんな事は――」


「そうだよねぇ、こぉんな吹けば飛ぶ様な小説のいかがわしいキャラに全力尽くしても、ステッキさんや、中の人に何のメリットもないもんね――」


「そ、それは――」


「もしもし、衛宮さんですかぁ――やって欲しいキャラが――――」


「りおんっ――全力を尽くそう――」


「うんっ、じゃぁ本編を始めようかステッキさんっ――」



「――――はい」



「せめてもの抵抗――」



「問おう――りおんは私のマスターか――」




「ステッキさん――」


「切羽詰まって――」


「やっちゃったね――」