「終わりだ――わたしの人生もう終わりだぁーっ――」
りおんは床に崩れ、自らの運命を呪った――。
ざわつく教室――。
「その、何の妄想かはわからないけれど、春日とか裏番十人衆なんて人達はここにはいませんし、蘭塾にも連れて行きません――安心して――」
「さぁ、立って下さい――」
りおんに細い腕を差し伸べるひばり――。
「嫌だ、嫌だぁっ――」
ひばりの優しさに、尚も抵抗し、ごねる――。
「その振る舞い――見苦しい――」
静かに、かつ高貴にひばりは言い、とうとうりおんを蔑み、見限った――。
同時にひばりは、縁に刺繍が施された白い楕円形のテーブルクロスの様な物を、りおんに向かって舞い滑らせた――。
崩れるりおんに、ひばりの「指示」が届く――。
お人形の顔、筆記体でひばりの頭文字の「H」が印されたその横に――。
「りおん追放――」
ひばりの最終宣告――。
「あああぁぁーーーーっ――」
絶望するりおん――。
「ごめんなさいりおんさん――」
「つい、あのネタでからかってしまったわ――」