「何がうるさいんですか――」


『あっ――――』


「ホームルームを始めたいのですけれど、まだお話合いを続けますか――」


出席簿を両手で「強く」握り締めたエレノアが、リンスロットとキャサリンを「威圧」する――。


既に「自由時間」は過ぎ、ホームルームの時間を侵食していた――。


故にエレノアを迎える為、汐らしく着席したクラスメイト達に気づかないリンスロットとキャサリンの言い争いにりおんが先の忠告を入れたのだが、二人はりおんの「気遣い」を聞き入れる事はなかった――。




「エレノア先生――」


「お、御姉――いえ、エレノア先生――」


「文化祭の失態は何処へやら――お二人は本当に仲がよろしいのですね――」




『ギクッ――――』


『すみません――』


痛いところを突かれ、そそくさと席に戻る二人――。


エレノアも、それ以上何も言わず教卓へと向かい、いつも通り少女達の名前を呼んでゆく――。








「ふうぅ、なんか最近多いよな、ひばり――」


12月中旬、頻発するダークエネルギー襲来に、メキシコ出身のイバネスが愚痴をこぼす――。


「そうね――――」


言葉少なのひばり――。


未だ、りおんのマジカルリンク解除は続き、エレノアの「真意」も不明――。