「そうですよ――私もりおんさんの様な魔法少女は初めてです――良くも悪くも――」


エレノアの右手に「装備」された官能的な指先が、りおんの髪に触れ、弄ぶ――。


「リンスロットも、少しは肩の力を抜いてもいいんですけれど――きっとりおんさんが羨ましい筈ですよ――」


エレノアの指先は、まるで男を「陥落」させるかの様にりおんの頬へと艶かしく這い滑る――。


指先の感触が生み出す心地好さに、まだ少女の域のりおんの「快楽中枢」は熱を帯び、臨界点に迫る――。


何だろう、この感覚は――思いもよらないエレノアの「仕掛け」に戸惑いながらも、知り得ていない「快」にうずもれ、もっと味わいたいという欲求が魂から、躰から湧き出る現象をりおんの理性は抑えられず「楽しむ」――。


「どうしたの――顔が赤いですよ――」


「エ、エレノア先生も人が悪いなぁ――」


「ごめんなさい――私にもりおんさんの様な少女の透明さと純粋さがかつてあったのだと思ったらつい、懐かしくて触ってしまいました――」


「私はもう魔法少女にはなれないし、評議院に縛られていますから――」


切なく言い、りおんを抱き寄せた――。


少女の「未熟さ」とは時限の違う「控えた」甘いエレノアの香り――。