「でも私は好きですよ――評議院に所属する私が言うのも何ですが――」
「それまで、魔法少女は独りぼっちでしたから――」
憂いの表情と声で、心を表現するエレノア――。
「リンスロットも変わってゆくでしょう――欧州カルテットなどと縛られ、窮屈だった世界を飛び出し、新しい世界と価値に触れる――」
「キャサリンさんとは言い争いに興じる事もありますが、あれはあれで仲が良い証拠とも言えます――あんな、ある意味楽しそうな妹を私は見た事がありません――だから嬉しいんです――」
「私を良く思わない人達がいるのもわかっています――キャサリンさんやドロシーさんらの北中米、南米出身の皆さんがそうでしょうか――それも彼女達の影に隠れた大人の意思が介在してそうさせていますが――」
「私がどう思われようと今更構いません――堅物と揶揄されてきたリンスロットが少しでも柔らかく、しなやかになれば私はそれだけでいいのです――」
「そして――――」
そう呟きエレノアは、りおんの前に立ち、愛おしい視線で見つめる――。
「りおんさん、あなたと出逢った事がリンスロットを大きく変えてゆくでしょう――」
「わたしが――」