「いつもの事だよリンス――んじゃぁステッキさん、適当スラッシュ弾発射用意っ――」


「うむ、りおん――」


意気込むりおんとステッキさんの間に、聞き覚えのある女性ガイドの無感情な声が介入する――。


『緊急アクセス開始――』


『魔法評議院特別コード入力――』


「うっ、これは――」


何者かの侵入を拒みながら呻くステッキさん――。


「まさか――こんな時に――」


魔法評議院の介入に眉をしかめるリンスロットとシルフィ――。


「あれっ、ステッキさんどうしたの――」


どうやっても、自らの意思を受け入れなくなった赤く発光するステッキさんに動揺するりおん――。


『特別コード入力中――』


『ポーターパーソナルセキュリティ解読――』


『魔法評議院特別コード――承認――』


「うっ――」


敗北するステッキさん――。


『魔法評議院の権限により、ポーター及び契約者とのマジカルリンク解除シークエンス開始――』


「ステッキさんっ、何なのこれっ――」


「すまん――りおん、こうなっては私にもどうする事もできない――」


「どうしちゃったの――魔法評議院って何っ――」