容認、懐疑、何も語らず、そして「茅の外」――――。
クラスの大半は、かつて「最強」だったエレノアを憧れ、慕う――。
一方で、キャサリン、ドロシーなどは、エレノア自身を悪くは言わないが、彼女を覆う「黒い大人」の存在を訝しむ――。
欧州カルテットは、だんまりを決め込む――。
リンスロットに至っては、突然姉が目の前に現れ「威厳」を示され、何処か心が落ち着かず、不安定に見える――。
日本という「平和ボケ」した環境に身を置くりおんとひばりは、こうした相反する思念が混ざり合う教室内では茅の外に追いやられる――。
その空気を、エレノアが現れる度に、美し過ぎる容姿と高潔なる魂の念が吹き飛ばし、浄化する――。
10月に入ったとある夜――。
久々に「ご指名」を受けたりおんが中軌道へ急ぐ――。
「遅いですわよ、りおん――」
「そっか、今回はリンスとペアーか――」
「その様ですわね――」
中規模のダークエネルギーが二人に迫る――。
「じゃあリンスっ、ちゃっちゃと壊滅しちゃいましょう――」
「いつもながら呑気で適当ですわね――」