「りおんちゃんって、誰――」


わかっているかの様に、机の前に立ち、りおんを見下ろすマリカ――。


「わ、わたしです――」


すくっと立ち、りおんが言う――。


「だよねぇ、ってかこのクラスの日本人、ひばりっちとりおんちゃんしかいないから、ソッコーわかるっつぅのぉーー超ウケるんですけどぉ――」


傍若無人なマリカの振る舞いが、空間を圧倒的に支配する――他の魔法少女達は、だんまりを決め込む――。


決め込むが、マリカを嫌っている訳ではない――。


「んで、りおんちゃん、マジばなだけど――」




「未納だよ――」


「あ、あのぅマリカ先輩、何が未納なんでしょうか――」


戸惑いを隠さず、尋ねるりおん――。


「えっ、マジでわかんないの――って、超ウケるぅ、りおんちゃんパネぇ、ハイパーパネぇ――」


「いやぁ、マリカ超サプライズぅ――アヴァンギャってるねぇ、りおんちゃん――」


「は、はぁ、どうも――」


何故か恐縮するりおん――。


「んーー、マリカもウルトラハードスケジューラーだからぁ、ソッコーゲロるけどぉ――」


そう言って、ぽかんとしているりおんに顔を接近させ、意味深な声で言う――。