「2年生、シフォンさんの班と3年生、エリザベスさんの班に分かれて迎撃してもらいます――」
鏡花が、有無を言わさずカナダ出身のシフォン班のメンバー11名と、ニュージーランド出身のエリザベス班11名のメンバーを告げた――。
シフォン班に、欧州カルテット――。
エリザベス班に、りおん、ひばり、キャサリンと「上手く」班分けされる――。
「複数方向からの襲来は、皆さん初めてでしょうから、シフォンさん、エリザベスさんの指示に従って下さい――私達、魔法監理局も最大限のバックアップはします――」
「それと、屋上からの出撃の際は、サイレントモードを起動して下さい――」
緊迫感を増した鏡花の表情と言葉に、少女達の躰は「凍り」瞳は鏡花を更に凝視する――。
少女達の反応は、素直なものだ――ダークエネルギー壊滅に「手練れている」とはいえ、今回は勝手が違う――。
ひとり、もしくは3、4名で迎撃していた相手に、今回は現役魔法少女の全員出撃――自分達でどうにもならなかった時は、予備役、退役組の投入もあり得る監理局のバックアップ――。
事の深刻さは「幼い」彼女達にも、鏡花を「透して」理解し、ある種の覚悟を決める――。
死という「現実」と「概念」が、少女達の背筋に貼りつく――。