「しゃーねぇーなっ――」
やさぐれるりおん――。
「んじゃ、今回の時給、100倍ね――」
ギロリとステッキさんを見つめ、「法外」な金額をふっかける――。
「えええっ、ひ、100倍っ――――ううむ、致し方ないか――」
「深夜手当も、わかってるよね――」
「はいっ――」
ステッキさんは、全てを了承した――。
「じゃあ、ちゃっちゃとやっちゃうよーっ――」
ステッキさんを手に取り、変身シークエンスを「投げやり気味」に開始するりおん――。
やる気のない、りおんの声が、上質な部屋に響く――。
「変身シークエンス開始ぃ――」
「レッツ――コンバインっ――」
嫌味たっぷりの、使い回しの呪文を唱え、これまた使い回しのコスチューム姿に変身したりおん――。
「飛行魔法起動ぅ――んじゃぁ、行くよぉ――」
バルコニーから、勢い良く飛び出し、空をかけ上がる――。
あっという間に、中軌道領域――危険で邪魔な「ゴミ」はもうない――。
「はぁーぃ、ダークエネルギー発見っ、攻撃魔法起動ぅ――」
「じゃあ、殺すね――」