魔法少女氷河期――。


いつ誰が、そう表現したか定かではない――。


皇華月学院中等部1年インターナショナルクラス22名――2年生、1名――3年生、1名――。


2年生と3年生は、E組に組み込まれ、インターナショナルクラスという名前だけが残り、実際にクラスは存在しない――。


この24名が、世界を護る――。


かつては、数千名の魔法少女達が活躍した時代もあり、数に比例してダークエネルギーも頻繁に襲来していた――。


平均値でも、数百名の魔法少女を維持、運営してきたが、現在の人数は極端に少ない――。


予備役、退役魔法少女達の召集も不足の事態にはあり得るが、都合良く「襲来縮小期」に入ったダークエネルギーの「お陰」で、現役魔法少女達の人数で事足りている現状は、綱渡り的な状況ながらも「幸運」な時の流れである――。


この瞬間までは――。




幸運とはいえ、りおんとひばりを除く現役魔法少女達の日常は激変した――。


4月入学制に合わせ、強制的に日本に入国し、皇華月学院中等部に入学、編入させられ、監理局に宛がわれたマンションでの共同生活及びダークエネルギー壊滅業務の緊急通達――。


転校、高層マンション転居に戸惑うりおんなど、寧ろ「優遇」と表現すべきだろう――。