故に、両方を持ち合わせるアメリカとイギリスは「表世界」も「裏世界」においても優位に立つ――。
その次が、現役魔法少女を輩出する国々――。
如何に常任理事国でも、魔法少女がいないロシア、フランス、中国は、国力とは裏腹に発言力は劣る――。
結果、軍事衛星の素性は曖昧にされ、アメリカ、イギリス、そして監理局の演出によって会議は進む――。
さっさと補償を承認して、常任理事国による茶番劇を終えろと息巻く、リヒテンシュタイン公国とスロベニア――。
ローグ、コステリッツ――自国初の魔法少女を輩出した両国が大国に噛みつく――。
積年を怨みを晴らす様に、発言は研ぎ澄まされ、前のめりになる――。
乗じて他国も加勢する――。
矛先が、自らに向いていると感じ始めたロシア、フランス、中国は、押し黙る他ない――。
しかし「華麗」なフランスは、漂う「気の流れ」を敏感に読み取り、いつの間にか「同盟2ヵ国」を非難する側につく――。
孤立するロシア、中国――。
不毛な争いは避けるべき――。
両陣営を宥め、大国としての手本を示すアメリカとイギリス――。
監理局が、妥協案を提示する――。