『あ〜もうだるい、いやや、なにしてんやろ自分。』
そう独り言をつぶやきながらてくてくと歩く私。
家出したのはいいものの、なーんにも後先のこと考えてません♡
「こなっちゃん?なにしてんの?」
そういって近づいてきたのは、、
河野要(コウノカナメ)
中学の時のバスケの先輩だ。
『あ、河野先輩。』
「久しぶりやなぁ〜。最近みいひんなおもててんけど、元気してた?」
『.....はい!元気ですよ!河野先輩もお元気そうで。』
「.....なんかあった?」
あ、見抜かれた。
河野先輩とはバスケで知り合って、昔からよくしてもらってた。
お兄ちゃんみたいな存在で、よく遊びに連れてってもらったり、バスケを教えてもらったり、なんでも話せる存在だった。気付けばでも最近は受験で忙しくて、結局高校に入ってからは全くあってなかったな。
なんてことを思い返してたら、
「お〜い!返事ないけど!なんかあるんやったらいいや?」
ぼーっとしてた私にしびれを切らした先輩が言う。
『.....あ!すいませーん!(笑)ぼーっとしてました(笑)大丈夫ですよ!それより先輩、なにしてたんですか?』
「ようぼーっとするな(笑)夕飯の買い物。ほら、俺1人暮らし始めたやん?自炊しとんねん」
そう自慢げに話す先輩の片手には、スーパーの袋。
.....へぇ。先輩料理できるんや。意外(笑)
「あ、今意外や思ったやろ!(笑)」
.....また見抜かれてしもた(笑)
『ちょっとね(笑)いいなーおなかへったー。』
何気無くそういうと、
「おぉ、食いにこいや。」
『え!いいんですか!!』
「2人で食うほーがうまいやろ」
そういって家へ案内してくれた。